ちょっと一息。

夫と妻と娘2人のつれづれ日記。

母の入院と覚悟と。

先日母が入院し昨日お見舞いに行ってきた。

 

数年前に「多発性骨髄腫」という病気が発覚し愕然としたが

幸い薬が功を喫し無理はできないけど普通に生活できた。

しかし副作用というものが蓄積され骨に異常がでてしまい

支えがないと歩けなくなるという状態になり薬を変えるが

その薬の副作用と効果を調べる為に入院。

同じく年老いた父が母の世話をし、毎日病院に通っている。

本当に申し訳ない気持ちしかない。本来なら子供である私が

やらなければいけないのに。

父は「うちの事より自分たちの家庭を優先にしろ。長女の事も

あるだろう」だけしか言わない。

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病室に入り母のベッドへ。寝息を立てて寝ていた。

寝かせおこうといったん部屋を出て父とお茶を飲む。

もう一度病室に戻るとちょうど目を覚ました母。しかし寝起きだからか

私の顔を見ても父が「来てくれたよ」と私の名前を告げても

わかってない。私と父の間で戦慄が走った瞬間でした。やばい。

だけどそのうち私の名前も存在もすぐに認識してた。

父が所要で少し席を外した時、母は「怖い」と泣いていた。

旅行も嫌いな母。自分の家が一番好きな母。環境が変わるだけで

嫌がる母。だから入院も説得の末の事。

 

そういいながら泣く母を見て私は子供をあやすように

抱く事しかできなかった。

 

あれだけ厳しく怖かった母が小さな子供に見えてしょうがなかった。

大丈夫、大丈夫だよ。先生がそばにいるから安心できるし

私もすぐに飛んでくるから。安心して。

 

そう言い背中を撫で頬を手ではさみ抱きしめる事しかできない。

これ以上何ができるのか。

母はきっとこのまま少女に戻っていくのかもしれない。

それを支えていく父の事を考えると胸が潰れそうになった。

 

帰りのバスを待つ私と父。父はボソっと「覚悟しなきゃな」と

呟いた。色んな意味での覚悟。

その時は父の負担にならないような選択をしようと思う。

家に着き、まずは冷蔵庫の中をチェックし消費期限の切れてるものを

全部整理し必要なものを買い物。

と、言っても掃除洗濯料理は完璧な父。心配するものはなかった。

 

私を迎えに実家に来た旦那と娘たちを見て喜ぶ父。

わざわざ赤レンガに行って娘たちの靴下を買ってくる父。

それを見て大喜びで「じいじありがとう!!」と抱きつく娘たち。

 

いつもより家族の事を考えた一日でした。

色々疲れたのかな?夜は布団を敷きに行った後

そのまま倒れるように寝てしまった。起こさずにそのままに

していてくれた家族に感謝です。

 

抱きしめた母は、本当に本当に、、、小さかったです。